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【徹底解説】はじめての自作スピーカー 〜バックロードホーンスピーカー〜

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スピーカー自作

知識

バックロードホーンスピーカーとは

バックロードホーンは音のロスを最小限に減らすためにラッパのような構造をエンクロージャーに取り入れた仕組みである。スピーカーユニットは前後に音を発しそのままだと前後の音で打ち消しあってしまうためその後ろの音だけを塞いだものを密閉型と呼ぶが、バックロードホーンでは塞ぐのではなくそれを音として前に押し返し、つまり1+0(密閉型)ではなく1+1(バックロードホーン)に変換した効率スピーカーである。メーカーでは製品として採用し難いため自作向きのスピーカーと言える。

 

 

使用した機材

 

材料

  • スピーカーユニット(FOSTEX FE206EN× 2)
  • 木材 (MDF 900mm×1800mm×20mm 4枚)
  • ユニット取り付け用ネジ
  • スピーカーケーブル
  • スピーカーターミナル
  • 吸音材 (ニードルフェルト)
  • 木工用ボンド

 

 

作業手順

図面

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今回はFostex Fe206er-s用図面を使用した。

板取図

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木材加工(直線)

  

木材の加工は個人でやるのには時間もかかるし機材も必要なため、ホームセンター等で部材を切り出してもらう。大体の大きいホームセンターでは1カットいくらという形でできるので利用するのが一番効率的だろうと思う。

手間を省きたい場合はこういうキットもある↓

20cmバックロードホーンエンクロージャー組立キット 2本セット

 

 

 

木材加工(円)

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直線の加工はホームセンターで解決するが、ホームセンターでできない加工が穴あけ等の円加工である。スピーカーユニットを入れる重要な部分なので精度も求められるため初心者が最初に当たる壁はここだろうと思う。方法としてはいくつかあるが、最も安価で難易度の低いやり方はドリルドライバー+自由錐である。小さいユニット用の穴であればドリルドライバー+ホールソーでも対応できる。今回のバックロードホーンで試したやり方はトリマーを使用した穴あけでほぼパーフェクトな穴を開けることができる。木材の切れ端に軸となるようにネジを刺し、コンパスのようにして固定したトリマーで穴を開けました。

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組み立て作業

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材料がわかるように番号を振っておく。

 

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クランプを使用して木工用ボンドでパーツ単位でしっかり接着していく。

 

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完全に閉じる前にスピーカーケーブルを通しておく。今回はスピーカーターミナルを使わずに穴を開けてケーブルを通しただけで納めた。

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1日〜数日間しっかりと乾燥させる。

 

完成

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ユニットとバッフルを取り付けて完成。バッフルはボンドでは接着せずに六角ボルトで取り付けることで取り外しができるようにしておく。

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ホーン部分も綺麗に取り付けられました。アンプはコンポの付属アンプを使用したが非常に豊かで力強い音となった。