ネットワークオーディオ時代の自作スピーカー 〜オーディオの基本〜
これからはじめるスピーカー自作
これは筆者本人がはじめて作ったFostexというユニットメーカーのスピーカーユニットを使って作った自作スピーカーです。このスピーカーの制作手順も後々追記する予定です。
まずスピーカー自作の前にどうしたらいい音が聴けるのでしょうか。
音楽再生に必要な物は
- プレーヤー (iphone、CDプレーヤー、ネットワークプレーヤー、パソコンなど)
- アンプ (プリメインアンプ)
- スピーカー
の3点です。
オーディオ機器の中にはコンポといったプレーヤーとアンプが一体となっているものや、アクティブスピーカー(PC用スピーカー)というアンプとスピーカーが一体となっているものなど種類はいろいろとありますが、基本的にはこの三つを把握しておけば大丈夫です。
その中でも音質を左右する比重が最も大きいのはスピーカーです。
5:3:2という昔からオーディオの世界では有名な比率があります。
例えば10万円の予算があるとしたら、スピーカーに5万円、アンプに3万円、プレーヤーに2万円のお金をかけるべきだといわれています。いかにスピーカーの役割が大きいかということがお分かりいただけたと思います。
なぜスピーカーを自作するのか?
ここでスピーカー自作の話に入りたいと思います。スピーカー自作ではいわゆるエンクロージャーというスピーカーの箱を作ります。簡単に言うと、スピーカーは音を出すユニット + 箱でできています。市販のスピーカーで例えると、5万円するスピーカーを購入した場合そのスピーカーに使われている1ユニットはだいたい5千円かもしくはそれ以下でしょう。もしその5千円のユニットで自作をした場合エンクロージャーの材料費を同じ5千円で、合計ペア2万円と見ても3万円の差があります。つまりとても安いのです。
FE103-Sol フルレンジスピーカー
(2014年にFostex50周年限定モデルとして発売され爆発的な売上げを記録したユニット2015/3/06現在 異例の追加生産により再入荷しています。今自作を考えている方はこちらのモデルを本当にオススメします。最終生産ということなのでお早めに。)
スピーカーユニットの基本
スピーカーユニットにはいくつか種類があります。主にウーファー、ツイーター、フルレンジの3つに分かれます。最初はこの3種類を理解しておけば大丈夫です。
- ウーファー ;低域用ユニット
- ツイーター ;高域用ユニット
- フルレンジ ;低域+高域用ユニット
他にスコーカー、スーパーツイーター、スーパーウーファーというのもあります。
それぞれ特徴がありますが、初めて自作する場合はフルレンジを選ぶことになると思います。なぜかというと、ツイーターやウーファーを使う場合、ネットワークと呼ばれる物が必要で、それを作るには多少の電気回路に関する知識が必要となるからです。ではフルレンジは、というと、ツイーターやウーファーのように高域低域の音を分ける必要がないので、アンプからネットワーク無しで直接繋ぐことが可能です。その分エンクロージャーに工夫が必要となりますが、難しくはありません。またネットワークを介さないことで音質の劣化を防ぐともいわれています。
ところで市販ではあまりフルレンジスピーカーを見かけないと思います。ツイーターとウーファーを使った2Way、3Wayスピーカーがメインですが、それは音質のためというよりかは製造コストを抑えることが主な理由でしょう。エンクロージャーよりもネットワークを製造する方が量産に向いているということです。つまり自作ではエンクロージャーに費用と労力を費やすことで市販スピーカーを超えるハイエンドスピーカーを作ることが可能になるのです。
少し自作スピーカーに興味を持たれましたでしょうか?